5~6年ほど前のことでしょうか、ロスアンジェルスのスーパー巡りをしていた頃のことです。(私はどこの町に行ってもスーパーマ-ケット、雑貨店などの小売店にすぐ入ってウロウロするのが好きなので、家内には「遊びに来ているのか、仕事に来たのか解りませんよ」とよく言われます)
その頃、新しいジュースを作る果物も底をつき、もうこれ以上作れないのかなと気落ちしている時でもありました。
飲料の棚の所で今まで気にもかけていなかったCRANBERRYというジュースの文字に目がとまり、そう言えば「アメリカでは、どこのスーパーでもクランベリーのジュースは置いてあるな」と、もう一度、各スーパーを見て廻ろうということになりました。
すると、驚いたことにどこのスーパーにもCRANBERRYと名の付いたジュースが数種類並んでいるではありませんか!一品一品気を付けて見てみると、面白いことにクランベリーだけのジュースはなくて、どれも他の果汁とのブレンドになっているのです。アップルとのMIX、チェリー、ブドウ、イチゴ、オレンジなど、他の果汁とのMIXジュースになっているのに気が付きました。
1)何故、クランベリーだけのジュースはなくて、みんな他の果汁とのMIXなのだろうか?
2)何故、どれも濃縮還元のジュースで、果物から搾ったストレートジュースはないのだろう?
3)何故、クランベリーのMIXジュースがこんなにいろいろアメリカのスーパーマーケットに並んでいるのだろう?アメリカの人たちはクランベリーが好きなのだろうか。
4)そもそもクランベリーとはどんな果物なのだろう?
スーパーを廻っている間、いろんな疑問が湧いてくるのです。
3)については早速アメリカの知人に聞いてみますと、
「女性の膀胱炎に良いのでアメリカの女性はみんな飲んでいますよ」
という返事が返ってくるのではありませんか。
エッ!?このクランベリーという果物はなんなんだ!面白そうだと興奮して、ホテルに帰るとすぐにアメリカのインターネットで調べてみますと、尿路感染症、膀胱炎に良いとか。これはやらなくては、と本気に考え始めました。
そこで、まずクランベリーの果実をと探してみますが、どのスーパーにも売っていません。尋ねてみますと、クランベリーの果実がスーパーに並んでいるのは見たことがないということです。MIXジュースを飲んでみますが、クランベリーそのものの味がつかめません。では、クランベリー果実からそのまま搾ったクランベリーのストレートジュースはないか、これを飲めばクランベリー果実の味が判ると思い探しますが売っていません。仕方がないので、アメリカの取引先に電話して「冷凍クランベリーはありますか、あればすぐマルカイに航空便で送って欲しい」と依頼し、日本に帰りました。
今回は私、松順造とクランベリーの意外な出会いについて書きました。
次回は、最初に感じた疑問点について書くことにしましょう。